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研究内容(カーボンナノチューブ〜バイオ用途〜)

5.ナノバイオ用途への展開

CNTはアスベストに似ているので毒である、という認識が広がっていますが、どんな物質も摂取の仕方次第では毒になるものです。CNTには生体透過性に優れる「近赤外光」を吸収できる稀有な物質で、この性質を利用した生体応用の研究が進んでいます。
 5.1 単一細胞回収技術
 
 SWNTはファイバー状構造と疎水的表面から良好な細胞接着性を示す材料として注目されている。SWNTはパルス的な光吸収で衝撃波を生じることを利用し、細胞を培地外まで運搬し回収することに成功した。生体透過性の高い近赤外領域に強い吸収を持つために、近赤外光を使える特長がある。回収した1個の細胞からの遺伝子解析に成功したことから、特異的な挙動を示す異常細胞の選択的回収&解析技術として再生医療や創薬研究ツールとして応用できる。(H26.佐田)
ACS Nano, 5, 4414-4421 (2011).
Nature Nanotechnology Highlighted
 5.1 単一細胞回収技術
 
CNT塗布細胞培養基板上での近赤外照射により目的とする単一細胞の回収が可能であることを報告した。本技術では、照射エネルギーを制御することで、細胞膜のマニピュレーションも可能であることを見出した。この技術により部位特異的に物質の導入が可能になると期待できる。(H26.佐田)
Sci. Technol. Adv. Mater., 15, 045002 (2014).

 5.2 SWNT表面を利用した薬剤保持と刺激応答放出
   高分子ゲル中に取り込んだSWNTは界面活性剤等の分散剤がない状態でもゲル網目に絡まることで孤立分散状態を維持できることを発見した。従ってSWNTは表面を露出した状態であると考えられる。これを利用してSWNT表面への薬剤吸着および光照射による放出を実現した。SWNT入りゲルはSWNTを含まないゲルと比較し多くの薬剤を担持し、光照射後に薬剤はゲル外へ放出されることを見いだした。(H21.森本)
Soft Mater 7, 2647-2652 (2011).

 5.3. SWNTの細胞導入
 
 SWNT/DNA複合体はDNAの脱離のない極めて安定な一次元ポリアニオンとして振る舞う。ここに主鎖にポリカチオンを持ち側鎖にPEGがグラフとされた高分子(PLL-g-PEG)を複合化させるとポリイオンコンプレックスを形成し、PEG鎖を有するSWNT複合体が作製できるPLL-g-PEGを複合化することで負の帯電が中和され、細胞取り込み能が劇的に向上することを明らかにした。(H22.山本)
Nanoscale 3, 4352-4358 (2011).

 5.3. SWNTの細胞導入
   


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